研究者は publish or perish といわれるくらいで,論文を書かないと職が得られません.逆に採用する側からすると,論文を書いていない人を採用するのはよろしくない. たとえば「こういう事件」が起きたりすると非常にまずい. 本人が履歴書に書いてある論文を見るだけでなく, そのリストが本当かどうかを確認する手段も必要になります. しかしこれが簡単ではありません. 名前がありふれているとかなり面倒. 英語の論文は名前がローマ字になるので漢字の情報がリンクしません. 増渕みたいな, あまりない名前であっても, 他に何人か研究者がおいでになります. Y. Masubuchi で web of science 検索しても, 増渕以外に2−3名のアクティブな方々がおられます. お一人はバイオ系, お一人は材料系みたい. 増渕もDNAを使った論文なんかがあるので, 分野で仕分けしても綺麗には行きません.
すこし必要があって, ある方の業績を整理する作業を週末にしていましたところ, 上記のような問題に遭遇しました. そこでまず, 論文の著者を見分けつつ, 正しい論文リストを作成する方法がないかとググってみましたら「このような」論文につきあたりました. 結論としては著者の所属を見るのがよい,ということのようですが. 増渕のように今までに所属が6回変わっている人とかもあるんですがね. あくまで統計上の判断ということですから, 個別の場合にはあまり効果がない場合もあるか. ちなみにこの研究は科研費にも採択されていて1500万円近くの研究費が投入されていました.
最近は研究者個人にマイナンバーのような IDを紐付けするようになってきています. たくさんの仕組みが乱立していたのですが, 現状みますと, あるNGOがやっている「これ」が事実上のスタンダードになっているように思います. 「こういうの」もあるのですが, こちらはトムソンロイターがやっているので, 大学ランキングと同じ匂いがします. いずれにせよ, このように研究者個人を番号で識別する仕組みが定着すると, 便利ではあります. さぼっているとすぐバレるという話もあります.