近畿化学協会コンピュータ化学部会(2015/6/22)

こういう研究会にご招待いただいて講演してきました.国内の学会でシミュレーションの話題でご依頼をいただいたのは久しぶりで,ほぼ1年ぶりでした.このところレオロジーの基礎に関する内容で講演を依頼されることも多くなっていました.まあ話題が選べる場合は自分でそっちに持って行ってしまうのですが.

今回は応化の篠田先生がお話されて,その次が増渕,最後がゼオンの本田さんでした.篠田先生は生態系の分子シミュレーションで国際的に高く評価されている粗視化相互作用である,篠田ポテンシャルを開発された方です.篠田先生が粗視化相互作用の話をしてくださったので,その後増渕が粗視化易動度の話をするのは,増渕にとって都合の良いプログラムでした.

シミュレーション技術としての自分の仕事の面白さを伝えようとすると,まず高分子特有のからみあいという現象をご理解いただく必要があります.また,その有用性をご理解いただくには,レオロジーやプラスチックの成形加工について多少なりともご紹介する必要があります.こういうわけで,自分の仕事の内容をお話する前段階のイントロダクションが長ったらしくなってしまうのです.今回の場合も1時間お時間をいただきましたが,30分はイントロに使いました.もちろん,イントロをどのくらい丁寧にしなければならないかは話す場所に依存します.レオロジー系の学会なら問題意識は参加者間でほぼ共有されているので短くてすみます.たとえば昨年のPacific Rim Conference on Rheologyでは同じ1時間の講演でイントロはたかだか5分でした.

ちなみに昨年は13回招待講演がありましたが,今年は公的な場所へのご招待はこれでまだ2回めです.移籍したことと,会議が多くてお断りしている分があるため,ずいぶん減ってしまいました.競争的資金を取ることや博士研究員を募る場合のこと等考えるとよろしくありません.調整して露出を増やしたいと思います.

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